2026年3月31日、参院本会議で「改正運輸事業振興助成法(改正交付金法)」が全会一致で可決・成立しました。
軽油引取税の暫定税率(旧暫定税率)の廃止によってどうなるか注目されていた交付金ですが、とりあえず5年間の継続が決まりました。運送業界にとってはひとまずホッとできるニュースです。
今回は、この改正のポイントと、これから運送会社が取るべき姿勢について考えてみたいと思います。
「とりあえず5年」だが、安心はできない
確かに、今回の成立でひとまず交付金は守られました。旧暫定税率の廃止後の行方が心配されていただけに、運送業界としては安堵している部分も大きいと思います。
しかし、あくまでも「5年間」という期限が区切られています。しかも、イラン情勢をはじめとする地政学リスクがエネルギー価格に与える影響は依然として読み切れず、燃料費コストは不安定なまま。決して予断を許さない状況が続いています。
さらに、この5年間のうちにトラック新法による「適正原価」も導入される予定です。事業許可の5年ごとの更新制もスタートします。運送業界を取り巻く環境は、今後数年間で大きく変わっていくことが見込まれます。
「5年間の猶予」を変革の好機に
この5年間は、単なる「先送り」ではなく、「抜本的な変革への準備期間」と捉えるべきです。
制度がどう変わろうとも、生き残る運送会社には共通点があります。それは「適正な運賃をしっかり取る」「コンプライアンス意識を高める」「ドライバーの採用・定着に本気で取り組む」という3つの基本を愚直に実践していることです。
法改正や制度変更に振り回されてばかりでは、経営は安定しません。適正原価を把握したうえで値上げ交渉を進め、コンプライアンスを整えて更新制に備え、人材確保に投資することで持続可能な会社づくりを進める。
今こそ、その基本を固める絶好のタイミングです。
まとめ:「勝ち組運送会社」への道
改正交付金法の成立によって、業界に5年間の時間軸が与えられました。しかし、この時間を「何もしなくていい猶予」と見るか、「準備と改革を進める好機」と見るかで、5年後の会社の姿は大きく変わるはずです。
どんなに制度が変わっても、「適正運賃の収受」「コンプライアンスの徹底」「ドライバーの採用・定着」という3本柱を軸に経営を組み立てている会社は強い。
ぜひ、この5年間を「勝ち組運送会社」になるための土台づくりの期間として活用していきましょう!
